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令和二年一月二十八日 徳勝龍関三十三歳 [中日春秋]


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世界保健機関が、中国で感染が拡大してる新型コロナウイルスについて、これまで高くないとしてきた世界的な危険性について、「高リスク」と訂正しました。
死者数も100人を突破して、患者数は4000人以上。実際のその倍以上とも言われています。
そろそろ日本政府も、入国規制を協議しても良いのではないでしょうか。
フィリピン政府は、武漢から到着した500人ほどの観光客を送還するとか。
さあ、上得意の中国人様を日本が追い返すことはできるでしょうか。

漢詩をよくした夏目漱石は、『草枕』で詩作を葛湯(くずゆ)づくりに例えている。初めは練っても手応えがないが、<そこを辛抱すると、ようやく粘着(ねばり)が出て、攪(か)き淆(ま)ぜる手が少し重くなる>。そこで手を休めてはいけない。まぜ続ける。そうすればむこうから<争って箸に附着(ふちゃく)してくる。詩を作るのはまさにこれだ>

▼手応えは乏しくても、休まずにあきらめなければ、求めるものはやがて来る。土俵上にも通じようか、「吉野葛」の産地でもある奈良が生んだ遅咲きの力士の躍進に思う

▼初場所で、幕尻から初優勝をつかんだ徳勝龍は三十三歳。初めての賜杯としては年六場所制になって三番目の年長だ。横綱、大関らを生んだ大豊作の世代にあって辛抱が続いた人のようである

▼長く関取でありながら、十両にいることも多く、脚光は遠かった。ただ、躍進の手応えが乏しい時期も、自らを練り上げる手を止めなかった。体づくりも人一倍熱心だったようだ。そうして手にしたのが、今場所ものをいったあの粘り強さであろう

▼出会ってきた指導者の教えが、宝物のような支えであったようだ。場所中亡くなった大学の恩師が「一緒に土俵上で戦ってくれた」

▼漱石の弟子、寺田寅彦は頭のいい科学者は足の速い旅人と同じで、道ばたの宝物を見落とすおそれがあると書いた。遅咲きの力士は宝物を胸に、ゆっくりと歩んできたようだ。
中日新聞:中日春秋(朝刊コラム)


徳勝龍関の化粧まわしは、「せんとくん」が四股を踏んでました。
あの気持ち悪い「せんとくん」が可愛かったりして。
関取自身も、あの各界のロボコップこと高見盛(現年寄・振分)ばりに、人気がでればいいですね。
相撲発祥の地と言われている奈良県には、横綱・大関になった力士がおらず、戦後に至っては三役に出世した力士もいないとのこと。
戦後初の奈良県出身の三役となれるよう、相撲の方ももうひと頑張りして欲しいものです。

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