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令和二年一月三十一日 全人類の結束 [中日春秋]


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M. Dudouyt’s vision of the Martians from the 1917 edition of War of the Worlds

中国河南省のとあるマンションでのこと。武漢から戻ったこのマンションに住む家族の扉を、外に出ないように、他の住民らが板を打ち付けて扉を塞ごうとしている、そんあ映像ニュースを観ました。

会社ではゴミを散らかす中国人社員の家に行ったらすごくきれいだった、そんな話を中国に赴任している日本人社員から何度も聞かされいましたが、中国の方々の自分ファースト、家族ファーストの国民性を思い知らされました。

およそ半世紀前の随筆で作家の獅子文六が書いている。<クラゲでもいいから、人間以上の知恵と力を持った生物が、どこかの星にいないものか>。気配でもいい、襲ってきてほしいと。そうすれば<全人類の団結ということで、空前の国際親和が生まれる>

▼科学技術が進歩する一方、大国はそれを兵器に投じてにらみあっていた。世界の終わりを思わせる戦争も絵空事ではなかった東西冷戦期だ。物語の世界にも政治家の発言にも、同じような宇宙人来襲の夢想があった時代である

▼冷戦は過去のものだが、宇宙人を夢想したくなるような不安がどうやら生きのびていて、よみがえっているようだ。国連のグテレス事務総長が先週行った演説に、そんなことを思わされた

▼創設七十五年の年頭の晴れの場で、世界の現状の危うさを、厳しく断じた言葉は、なかなか衝撃的であった。宇宙人ならぬ「四人の騎士」が事務総長にはみえているという

▼四騎士は世界の終末をえがく聖書の「黙示録」に登場する四つの災いの象徴らしい。現代では、テロや核の脅威を含む地域同士の対立、気候危機、格差などで生まれる不信、デジタル技術の悪用の四つであるという

▼地球全体の脅威に違いないと、多くの人が知っていながら、団結して対抗できていない。人類が生んだ脅威である。国際親和のために、宇宙人を見つけ出すひまはない。
中日新聞:中日春秋(朝刊コラム)


人間以上の知恵と力を持った生命体が地球を襲ったら、国際親和どころではないでしょう。
とは言え、宇宙人の襲来のような絶体絶命の危機的な状況が無ければ、結束は難しいのでしょうね。
温暖化対策なんて、一致団結して対応しないといけない事案ですが、それでさえ利害対立で各国の足並みが揃わないんですからね。

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ロートレー

tsunさん おひさ です!
大変遅れてしまいましたが
まえつねワールドの全開おめでとうございます。
これが、準備されていた理想のサイトだったのですね~
tsunさんの多彩さがとても眩しいです。^^
by ロートレー (2020-02-01 17:16) 

tsun

ロートレーさん
いや~、お恥ずかしいです。
理想とは言い難く、ロートレーさんのような皆さんのためになるブログを目指すべく、勉強中です。
でも、アイデアが全然降りてこないんですよね・・・。
by tsun (2020-02-01 19:28) 

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