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令和二年四月九日 「アビガン」は世界を救うか [中日春秋]


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HiCさんによる写真ACからの写真

富山の薬売りのおじさんが来るのが待ち遠しかった子供の頃。
お目当てはなんと言っても「紙風船」でした。
空気を入れてふくらませ、パンパンと手でついたりするだけの紙風船。
待ち遠しかった割に、意外と遊べないものでした。
でも、もらうととても嬉しかったのです。

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クスリ箱にはいつも「ケロリン」が入ってました。

病弱だった富山藩主前田正甫(まさとし)はあるとき、他の藩の医者に丸薬「反魂丹」の処方を教わる。これが効いた。それを機に、諸国への薬の行商を藩の事業とする。諸国を回る「富山の薬売り」の始まりを伝える一説という

▼使った分だけ代金を得る有名な「先用後利」の商法も定着した。利益は後回し、まずは人の役に-という商人たちの精神にもつながったといわれている。薬効に加え、こうした気風があればこそであろう。薬売りは三百年以上続く

▼その気風が生んだ薬だと思えば、うれしくなる。特効薬のない新型コロナウイルスによる感染症が拡大する中、新型インフルエンザ治療薬「アビガン」が、国外からも注目を集めている。富士フイルム富山化学が開発した。もとは富山市に本社を置いていた企業である

▼臨床試験が始まったところだ。中国ではすでに、治療効果があったと報じられた。日本政府は増産を支援していくという。各国から求めが相次いでいて、数十カ国に無償で提供することも決めたそうだ。利益は考えず、まずは世界の人の役に-。「先用後利」の心を思わせるようでもある

▼副作用があり、妊婦や妊娠の可能性がある方には使えない。拙速な使用は戒めなければならず、使い方も注意が必要だろう。その上で光になってほしいと願う

▼丸薬を思わせて、薬効がありそうなその名前にも期待したくなる。
中日新聞:中日春秋(朝刊コラム)


「アビガン」、コロナ治療に期待がかかる薬。
ウイルスは自分で増えることができず、増殖するため人の細胞を必要とします。
体内に入ったウイルスは、人の細胞の中で悪さして、自分と同じウイルスを複製させます。
ウイルスが増えた人の細胞は死んでしまい、放出されたウイルスが次々とほかの人細胞に侵入し、増殖を繰り返します。
「アビガン」はウイルスの増殖そのものを阻害するため、新型コロナに対しても同様の効果が期待されているそうです。
喘息治療薬として使用される「オルベスコ」も注目されています。
吸入ステロイド薬で、ウイルスの増殖を抑えると同時に炎症を抑える効果があるとか。
これらを含め、もうかなりの薬の実証されつつあるのではないでしょうか。
期待せずにはおられません。

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コメント 4

リュカ

あー!たしかに紙風船貰いました!
富山の薬売りのおじちゃんから。
懐かしいな〜〜〜
そうなの。遊べないしろものなんだけど、貰うと嬉しかったです。
by リュカ (2020-04-10 09:25) 

みうさぎ

ケロリンでオッケー
(*^^)v
アビガン期待されてますね

by みうさぎ (2020-04-10 15:26) 

tsun

リュカさん
今の子供なら、見向きもしないでしょうね。
「先用後利」なので、どこの家庭も富山の薬を置いていたんですね。
by tsun (2020-04-10 21:53) 

tsun

みうさぎさん
銭湯の桶、宣伝効果は絶大だったでしょうね。
アビガン、ほんとに期待しています。
by tsun (2020-04-10 21:57) 

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