恐怖体験

それは少し前の夜中に起こった出来事です。
寝入ってからどれくらい経ったのでしょうか。
“コンコン、コンコン”という音で目が覚めました。

なんだろうと思いつつ、電気を点けずに2階の窓から外を眺めてみます。
別段変わった様子がありません。
とその時、また”コンコン、コンコン”と聞こえます。
家の中？
耳を済ますと、廊下を隔てた南側の部屋、ベランダの方から聞こえてきます。
ドロボーが窓ガラスに穴を開けている？
一気に心臓がドキドキしだしました。

恐る恐る電気を灯してみました。
するとパタッと音が鳴り止みます。
これはいよいよドロボーか・・・。
怖くてベランダの方へ近寄れません。
ただ、逃げた様子もありません。
開き直ったドロボーが、ガラスをぶち破って突入してきたらどうしよう。
そんな事を考えると、もう心臓が口から出てきそうです。
どうしようかと思いつつ、今度は電気を消してみました。
目を凝らして窓の外のベランダを見てみると黒い小さな影が見えます。
意を決して廊下を進み、ベランダに面した部屋に進みよく見てみるとそこには・・・。
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リンが居ました。
リンがベランダに居たのを知らず、私が寝る時に窓を締めてしまったのです。
網戸には猫用扉が付けてあるのですが、それが窓ガラスにコツコツ当たっていたんです。
リンが何度も何度も部屋に入ろうと、猫用扉を押していたんですね。
後で時計を見たら午前3時。
寝たのが午前0時過ぎだったので、3時間弱家の中に入れず困っていたんでしょう（笑）



ゴメンよ、リン。