会社の中国工場(南通市)に当局からの業務再開の許可が下りず、モノの生産ができず困ったことに。
なんでも社員一人に100枚のマスクと、非接触体温計、アルコール消毒液などが無いと、許可が下りないらしい。
現地ではどうしても非接触体温計が手に入らず、10日に日本の社員が急遽上海に飛んで、体温計を手渡ししました。
一泊して本日帰ってきているはずですが、二週間は会社を休んで欲しいと思った私です。
しかし、中国フライト便って、全面禁止にしなくても大丈夫なのかな。
世界の大金持ち二千百五十三人の資産を合わせた額だけで、地球上の貧しい四十六億人の資産を上回る。先月、国際非政府組織(NGO)オックスファムが発表して、話題になった報告書である
▼上位1%にあたる富裕層に少し課税することにより、十年間で一億人以上の雇用をつくれるという計算も紹介している。富める人と貧しい人の二つの世界の格差が広がっていると教えている。南米や中東などの世界各地で反政府デモが激しくなっているが、報告はその底流を指摘していよう
▼世界の大金持ちのトップ3を擁するという米国もまた、格差と貧困の問題から例外ではない。映画とは世の中を映すものだと思わせる今年のアカデミー賞である。貧しさを扱ったポン・ジュノ監督の韓国映画『パラサイト』に、作品賞が贈られた
▼低所得者が住む半地下の家の人々と富裕な社長一家をえがいている。貧しさを正面から見据える一方で、娯楽としての質も高い。悲しく、ブラックな笑いも随所に織り込みながら二つの世界の遭遇が巻き起こす重い物語が進んでいく
▼「半地下のにおいよ」。体に染み付いて取れないような臭気を表すせりふに、抜け出すのが難しい貧しさが重なる。印象的な場面は多い
▼国の後押しもあるそうだが、世界での展開を意識しつつ頂点にたどり着いた韓国映画である。その力強さを示す受賞作であろう。
中日新聞:中日春秋(朝刊コラム)