本日から出社。会社までの足取りが重かったです。
会社のデスクの椅子に座って感じたことは、昨年の仕事納めでちょろちょろっと掃除をしたのが、昨日のことのように思われたこと。
本当に休みが九日間もあったのかな?
ふとそんな感じに囚われましたが、月日はあっという間に過ぎ去っていくんでしょうね。
実り多い年になるように、静かに「一年の計」を考えながら過ごす。それが、わが国旧来の年初の心の持ちようであろう。言わずもがなではあるが、そんなことを気にしない国もある。米軍が年明け早々、トランプ大統領の命令に基づいて、イラクでイランの革命防衛隊司令官を殺害した
▼米国旗を破る人々、数万人の追悼。イランから入ってくる画像は怒りに満ちている。二〇二〇年の世界は近年にないような緊張の中で始まることになった
▼挑発のような言葉の応酬がすでに始まっている。ここで止まったとしても、中東で複雑に絡み合った導火線のどこかに火が付かないか。懸念は膨らむ
▼トランプ氏の「計」は少し前に定まっていたのだろう。イランが支援する組織の攻撃を受け、先制攻撃も辞さないと国防長官が警告していた。米国は自衛のためと主張するが、要人殺害は事態を大きく進めてしまった
▼幻だった大量破壊兵器を理由に先制攻撃したイラク戦争も思い出す。今回も米軍攻撃の計画があったとしながら、詳しい説明はないようだ
▼国際社会が危機回避に動くべきだろうが、以前に増して一国主義の道を行く米国は、他国の目を気にしていないようにみえる。今年は十一月に大統領選がある。反イランの米国民の動向が重要という。再選のための「今年の計」を実行しているのであろうか。不穏な年の始まりだ。
中日新聞:中日春秋(朝刊コラム)