ヒタヒタと忍び寄る新型コロナウイルスの恐怖。
もう他人事ではなさそうです。
うちの兄が利用しているスポーツジムで、新型コロナウイルスの陽性反応者が利用(一部ジムインストラクターとの情報も)したことが判明しました。利用日は、14日(金)の15時30分~17時とのこと。
その翌日に兄は使用しております。
チャプリンが監督、主演で、名作の一つ『殺人狂時代』を撮り始めたのは、第二次大戦が終わってまもなくだった。喜劇王が連続殺人犯を演じる異色作である。込めた思いの一端は、主人公が死刑判決を言い渡される終盤の裁判でのせりふで明らかだろう
▼「大量殺人者と言いますが、世界は大量殺人を奨励していないですか? 大量殺人を唯一の目的にした破壊兵器をつくっているではないですか?」。冷戦の渦中の米国から思想を危険視され、チャプリンはやがて国を去る。作品も米国ににらまれる一因とされる
▼戦後七十五年を迎えてなお、怒りと恐怖が込められた問いは古びていない。そう思わせるニュースである。米国は今月、新たな小型核弾頭を潜水艦に配備したと明らかにした
▼「小型」はこの場合、「使いやすい」のことらしい。「使える核兵器」などと呼ばれているそうだ。威力は従来型に比べて低い。といっても爆発規模で、広島の原爆の三分の一ほどもある
▼もしも使われるようなことになれば、反撃する側も核兵器使用への心理的なハードルを低くすることになろう。使われないとしても、軍拡は進もう。世界は危うい方向にまた一歩進んでしまったようだ
▼米政権は予算教書で、核兵器の近代化を求めると明らかにした。古くからの恐怖はそのままに兵器は近代化される。「核なき世界」の言葉も色あせる。
中日新聞:中日春秋(朝刊コラム)