「災」という字は、辞書によると、水の流れと火でできている。あの日街を襲った炎の記憶が刻み込まれているようだ。阪神大震災を経験された方の中には、そう感じるむきも多いかもしれない
▼神戸市で被災した詩人安水稔和さんが、新聞社に寄せた詩「神戸 五十年目の戦争」も火の記憶から始まる。<目の中を燃えつづける炎。/とどめようもなく広がる炎。/炎炎炎炎炎炎炎/また炎さらに炎。>
▼都市直下型だった地震は、火災と建物の倒壊で多くの犠牲者を出した。消防隊員の手記をまとめた『阪神淡路大震災 消防隊員死闘の記』(旬報社)には、無念の思いも満ちた火との戦いがたくさんある
▼火勢に対して、人や装備が足りない。水が尽きる。「おばあちゃんがまだ中におるねん」「助けてください」の声。なすすべがなかった現場がいかに多いことか
▼同じ思いを繰り返してはならない、安心できる世の中になったか、備えはできたか、助けあえているか。当時の人々から、そう呼び掛けられ、問い掛けられているような思いにとらわれる手記である。きょうで、あの日から二十五年となった。思い出すべきことが多い日である
▼<一月十七日午前五時四十六分/けっして忘れない。/ふたたびの戦後/はじまったばかり。>。安水さんの詩の一節である。戦争の記憶のように失ってはならない火の記憶があろう。
中日新聞:中日春秋(朝刊コラム)
この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。
大都会の立体高速道路など先端的インフラが真っ先に崩壊した衝撃、
難を逃れた建物郡もその後の大火災に飲み込まれていく様はいまでも脳裏から消えることがありません・・・・・・・・。
by ロートレー (2020-01-18 10:07)
都会での大地震、ビルや電車内での被災が一番怖いですね。
もっとも自宅も古いので大地震には耐えられないかもしれません。
でも備えがあるとないとでは大違いですから、少しずつ備蓄しています。
by いっぷく (2020-01-18 11:14)
この年の3月に結婚しました。引き出物に懐中電灯をセットにしました。
by nd502 (2020-01-18 13:39)
ロートレーさん
至る所で火の手の上がっている映像は衝撃的でした。
そして25年という月日、もうそんな前の出来事なんですね。
by tsun (2020-01-18 16:46)
いっぷくさん
家具の固定と、食器棚のガラスフィルムと開き戸の耐震ラッチ。
そんなところですが、食料の備蓄は整っていません。
by tsun (2020-01-18 16:52)
nd502さん
懐中電灯?、皆さん理解に苦しんだのではありませんか。
by tsun (2020-01-18 16:56)
なぜか揺れる前に目が覚めました。
あの時期にあの時間目が覚めるのはまずありません。
何かの波長があったのでしょうかね。不思議です。
by nikki (2020-01-19 00:39)
nikkiさん
なにか感じて起きてしまったのでしょうね。
眠れる不思議な力を人間は持っているんですね。
by tsun (2020-01-19 09:42)